ツノハシバミ (カバノキ科)

北海道、本州、四国、九州、朝鮮半島に分布し、明るい
斜面に小群状に散生する。蛇紋岩地帯に良く生育し、
また、耐寒性、耐雪性に富んで多雪地方の山地に見られる。
高さ3m、直径が10cmくらいになる。地際から多くの幹を
出し、伏生して、伏条更新もするらしい。

葉は、ハルニレに似た倒卵形ないし広楕円形、先が尖り、
基部が円形、長さ5-10cm。果実はドングリに似て、
長さ6-8mm、刺のある角のような総苞(長さ1.5-5cm)に
包まれる。総苞の短いものをトックリハシバミという。
果実は食用になる。

庭木として、茶庭などに植えられる。実生により増殖し、
取播(秋播)がよく、点播ないし筋播する。

函館山にまだ雪が残る頃、旧登山道・薬師寺コースを
訪れると、人目につかないようひっそりと紅色の花をつけ、
春の訪れを告げるのが登山者に人気のツノハシバミです。

その花はとても小さいのですが、秋にはその可愛いらしさ
からは想像もできないほどの大きな実がなります。


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